聖地巡礼!

今年も夏の1ヶ月間をロンドンで過ごしています。

出不精でインドア派の私は、どこにいても仕事に集中し始めると引き篭ってしまうので、気分転換のために出来る限り(頑張って?)外出もするように心掛けています。

晴天よりも曇りがロンドンらしい空
曲線を描くように設計された
リージェントストリート



こちらで借りているアパートの周りは、装飾的なヴィクトリア朝建築の建物が多く、赤レンガの街並みがとても美しいです。

自宅の窓からの眺め
最近、別のエリアから引っ越しました。
比較的落ち着いたエリアで気に入っています。


今回のイギリス滞在では必ず行こう、と決めていた場所がありました。


それは、ロンドン市内から電車で小一時間の郊外にある、ケンブリッジ!



ここに来たかった理由は、科学者アイザック・ニュートンの出身校がケンブリッジ大学だからです。

サー・アイザック・ニュートン


ニュートンの発見の中で最も有名なのは、言わずと知れた「万有引力」。

木から落ちるリンゴを見て引力に気づいたニュートンですが、彼の発見はそれだけに留まりません。


ニュートンが在学中に、ヨーロッパ全域でペスト(黒死病)が大流行しました。

現代のコロナの流行と同じように大勢の人が亡くなり、大学は数年間に渡り、閉鎖されました。

ペストによって死屍累々となった
ヨーロッパ:Michel Serre 作


大天才ニュートンは、その期間に様々な研究に没頭して、他にも歴史に残るような多くの発見をしました。

その一つが、色彩に関する大発見です。


太陽の白い光には、実は様々な色が含まれています。光をプリズムと呼ばれる透明なガラスを通過させると、虹の7色に分かれて反対側から現れます。

プリズム実験のイメージ


人が色を見る仕組みは、光や眼、脳の構造などが複雑に絡み合った結果として成り立っていますが、色彩学はこの実験結果を基にして、大きな発展を遂げました。


したがって、色彩に関わる仕事をしている私としては、ニュートンに縁のある場所は特別な聖地なのです✨

ニュートンが所属していた
ケンブリッジ大学トリニティカレッジ


大学見学の後は、街歩きをしました。
中世のゴシック建築と石畳が残された、歴史的で落ち着いた雰囲気の街並みです。

川や庭園などの自然も豊かな街です



新しい場所を訪れた時はいつも、色彩関係の本を探すために本屋巡りが私の習慣になっています。

トリニティ・ストリートの本屋
広々とした店内
手が届かないほど背の高い本棚


こちらは、「イギリス最古の本屋」だそう。

ケンブリッジ大学出版局によって
1581年に設立されました



数年掛けて集めた本がまだ読みかけで何冊も溜まっているのに、色彩に関する面白そうな本を見つけると、つい買ってしまう私。

これは去年に購入して、
まだ読み終わっていない本…


「アート」や「ファッション」の棚には興味のある本が並んでいるので、眺めているだけでも楽しいです。

国や文化によって、色の感じ方や
意味合いはさまざまです



こちらはケンブリッジに植えられた、「ニュートンのリンゴの木」です。

背後の建物は図書館


原木はニュートンの故郷にありますが、接ぎ木をした同じ遺伝子を持つ木が世界各地に植えられ、保管されています。

日本では、1971に東京の小石川植物園に植樹されているそうです。

実物の生のリンゴを持ちながら写真撮影をしている観光客がいて、面白かったです。
写真撮影の後、彼らはそのリンゴを齧りながら歩いてました😆🍎

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